緑文字---原文(翻刻版)ママ
青文字---読み下し
赤文字---意訳(手っ取り早く知りたい方はココを読んでね^^/)
態令啓上候、然者、爲武運長久、至河上宮小力武拾弐町、末代奉号寄進候、無御油断御祈精奉頼候、猶甚深可得貴意候、諸慶、恐惶謹言、
神代刑部少輔
天文十七年戌申十二月廿三日 勝利(花押)
河上山
実相院進覧
神代勝利公・・・・(人´∀`).☆.。.:*・あぁ直筆を御目文字したひ・・・憧れの武将です
前記事と同じく寄進するかわりに願い事をする寄進状です。
寄進するので武運長久(-人-)☆彡オネガイ
但し前記事と決定的に違うのは、神代勝利公は河上社に対し非常に敬意を払っているという部分です。
前記事は「寄進之状如件」=寄進はこの通りです。といった感じで一般的な書式。
神代勝利公は【態令啓上候】と文章の書きだし文言として丁重な表現を用いています。
【末代奉号寄進候】=末代まで寄進します。
【無御油断御祈精奉頼候、】=(ですから)懇(ねんご)ろに祈精を頼み奉りますm(__)m
祈精=ニュアンスとして祈祷(きとう)みたいなもん
【恐惶謹言】=書き止め文言で「恐々謹言」より丁重な表現。
【進覧】=相手の宛名につける文言として丁重な表現。
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(幸麿さま作画:神代勝利公イメージ)
通り一遍でない寄進状は、神代勝利公が河上社に対し敬虔な信仰心を持っていたことが覗えます。
龍造寺との戦で、河上社は社領を神代勝利公の本陣にすることを黙認していますし、
河上社の社人も勝利公を支持していました。
両者の間に細やかな交流があったのを感じとれます^-^